メンバーシップ型雇用とは
メンバーシップ型雇用とは、職務内容や勤務地を限定せず、企業と従業員が無期雇用契約を結ぶ日本の伝統的な雇用形態を指します。企業は従業員を「メンバー」として迎え入れ、長期的な視点で育成することを前提としています。新卒一括採用や終身雇用、年功序列といった慣行と深く結びついて発展してきました。
この雇用形態では、入社後に様々な部署や職種を経験する「ジョブローテーション」が一般的です。これにより、従業員は幅広いスキルや知識を習得し、ゼネラリストとしての能力を高めることが期待されます。企業側から見れば、従業員の配置転換や異動が柔軟に行えるため、事業環境の変化や組織再編に迅速に対応しやすいというメリットがあります。従業員側にとっては、会社がキャリアパスを用意してくれる安心感や、特定の専門性にとらわれずに多様な経験を積める点が魅力とされてきました。
一方で、職務が明確に定義されていないため、個人の専門性が育ちにくい、あるいは評価されにくいという側面も指摘されています。また、異動や転勤を拒否しにくい、個人の希望が通りにくいといった課題も存在します。